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コラム
【太鼓の達人元世界4位が解説】世界一決定戦2016決勝大会の練習内容を公開
やれることは、全部やる。大会に向けた練習について
太鼓の達人 ドンだー!世界一決定戦2024、開催。
こんにちは、Minamitoriです。
先日、ドンだー世界一決定戦2024の情報が公開されました。
僕は2016年の公式世界大会で4位という結果で、数年前にYouTubeで大会の練習方法を動画にしたことがあったのですが、このタイミングでもっと詳細にどのような練習をしたのかについて触れてみたいと思います。
公式大会で上位を目指したい方、あるいは大会に出なくても今より上達したい方に少しでも力になれるような内容を凝縮していますので、最後までお読みいただけると嬉しいです。
大会のおおまかなフローについて
シードや復活枠など特殊な場合を除き、一般的な決勝大会までの流れとしては
店舗予選→エリア大会→決勝大会
の流れとなります。一部結論を先に言っておくと店舗予選とエリア大会は課題曲が5曲ほど指定されるので、それをひたすらに練習しましょう。現在の環境では連打によって勝敗が大きく左右されるので、旧式ダブルストロークの練習も必須になります。旧式ダブルの参考記事と動画は以下からご覧ください。
旧式ダブルの参考記事↓
https://minamitori.jp/column/column-1806/
公式大会の現場はどんな感じか?(店舗予編)
公式大会に参加されたことのない方は、会場にどれくらいの人数が集まるのか、どのような雰囲気の中行われるのか気になると思います。
まずは店舗予選。僕が参加した2016年はまだ遊戯人口が今ほど多くなかったこともあり、千葉駅徒歩3分のアドアーズの店舗予選に参加し、人数はなんと2人でした(笑)。
1店舗につき2人エリア大会に上がれる仕組みでしたので、そのまま進出。
現在では店舗予選でもそれなりの人数が集まるかなと思いますが、雰囲気としては地域のゲーム大会(?)くらいの規模感です。
開催店舗も多いです。あえて人の少なそうな店舗を選ぶことも戦略の1つですし、仮に負けてしまっても店舗予選は複数日に分かれていますので(チャンスは十分にある)肩の力を抜いて臨みましょう。
※2024年の店舗大会は1店舗20人を超えた時点で抽選になるらしいです、これは少し納得いかないのが個人的な感想。真剣勝負に運要素を持ち込むのはいかがなものか。
公式大会の現場はどんな感じか?(エリア大会編)
エリア大会は全国約20~30の会場で開催されます。自分の住んでいる都道府県の中で最も大きなナムコの店舗で開催されるような感じです。
エリア大会は正直かなり緊張します。1回きりの勝負ですからどこか雰囲気も殺伐としていて、各エリアの店舗予選を勝ち上がった選手+観客が集結するので人数もかなり多いです。
僕は千葉エリアで参加しましたが、正直ここが一番緊張しました。できれば個人主催の非公式大会などに積極的に参加しておくと現場のイメージが掴みやすく、緊張慣れできるかもしれません。
2024年のエリア大会ルールはまだ公開されていませんが、恐らく2016年と同じように課題曲5~6曲の中から2曲のスコア勝負で予選→上位数名が本選に出場し、予告されていた別枠の課題曲から1曲で優勝者を決める。という構成になるかと思います。
特別な練習は必要ありません。とにかく課題曲を複数回全良+連打スキルの向上だけ意識して、淡々とやっていきましょう。
公式大会の現場はどんな感じか?(決勝大会編)
エリア大会の優勝者は、東京都港区にあるバンダイナムコの本社で決勝大会を行います。
僕は自分の家から東京の会場まで電車で1時間半程度でしたので当日入りでしたが、関東圏以外から参加する場合、前日入りのケースが多いです。
確か交通費は負担してくれたような記憶があります。まあそれは置いておくことにしましょう。
決勝大会は数日前から緊張が半端じゃないです。会場で戦うのは自分自身ですが、エリア大会で敗退した選手たちの想いとか、様々なものを抱えて参加することになります。
本社ビルのゲートをくぐると、選手は控室に案内されます。そこには各エリアを勝ち上がった選手が集結していますので、できれば自分から積極的に声をかけてコミュニケーションを取ると緊張が少し緩和されるかと思います。
いざ試合が始まると、いろいろな意味で一生忘れられないような体験をすることになります。普段プレイしているゲームセンターの空間と違い、めちゃくちゃに広い会議室みたいな場所で筐体の爆音と歓声に包まれながら演奏します。
ただ流れに身を任せて練習と同じように演奏する、それが一番大事な勝つための心構えかもしれません。
決勝大会に向けた対策【その①、ルール編】
一通り店舗予選~決勝大会までの雰囲気、店舗予選とエリア大会のルールを紹介したところで、いよいよ本編の決勝大会に向けた練習方法です。
まずはじめに決勝大会の練習期間は、エリア大会優勝後長くても1ヶ月半ほどと考えてください。以下は2016年の際のスケジュールです。
ルールとしては、予選1回戦(投げ合い)→予選2回戦(当日発表される運営指定の課題曲を演奏)→決勝トーナメント(4人)という流れでした。
2024年ではルールが変更される可能性も大いにありますが、恐らく予選1回戦の投げ合いは今回も採用されるかな、と思います。
問題になるのはこの投げ合いの対策で、技術と同じかそれ以上に戦略が重要になります。
その②で戦略の立て方、その③で練習方法について紹介していきます。
決勝大会に向けた対策【その②、戦略編】
投げ合いの戦略の立て方についてご紹介します。
そもそも投げ合いとは、収録されている曲の中から持ち曲を1曲選び、お互いの持ち曲を自分と相手で演奏してスコアを競う方式です。
動画で流れを見ていただくのが一番わかりやすいと思いますので、お時間のあるときに以下から是非どうぞ。
ここでは持ち曲を決める必要があるのですが、大きく3つの要素を考える必要がありますので、順に解説していきます。
1つ目は「対戦相手の得意不得意を把握する」ことです。
決勝大会にはおおよそ20名~30名の選手が出場しますが、1人1人がどのような特性を持っているのか分析することが非常に大事。
たとえば「精度は取れるけどシングルはそんなに速くないから高BPMの曲が刺さるな」とか「この人は連打が得意で大きく差を広げられそうだからできるだけ連打の少ない曲がいい」とかそんな感じです。
決勝大会参加者のXアカウントがあれば、必ずフォローして過去のツイートから傾向を分析しましょう。どんだーひろばもできれば確認するべきですが、だいだいの場合選手は大会の時期は記録を非公開にするのでそこまで気にしなくても大丈夫です。
2つ目は、「ミスをした際の失点が高い曲を把握しておく」ことです。
例えば2016年の投げ合いでは「愛唄」を持ち曲として選んだのですが、この選曲は可を出した際の失点が非常に大きいことを念頭に置いた作戦でした。
コンボ数の少ない曲=1コンボあたりの配点が高いということを意識して、該当する曲は本番までに必ず練習しておきましょう。
持ち曲として投げる際には当然のことながら自滅リスクも高いので、絶対に可を出さないレベルまで仕上げるか安全策を取るか、自分の実力と相談して慎重に決めることをオススメします。
3つ目は、「空気曲(あまりプレイされていない曲)を持ち曲候補にする」ことです。
2016年の世界大会では禁止曲を除いて収録譜面数は600譜面ほどでした。ある程度満遍なく対策することができたのですが、現在の収録譜面数は1400譜面ほどありますので全譜面制覇者でもすべての譜面を把握することは難しいです。
本当に誰もプレイしていないような曲の中で、1か所2か所癖のある譜面を選ぶことが十分に可能な収録曲数になっていますので、参考にしていただければ嬉しいです。
決勝大会に向けた対策【その③、練習方法編】
第一試合~決勝までで、どんな曲をプレイすることになってもおかしくない状況です。やれる対策は全部やる勢いで練習しましょう。以下体験談をもとに紹介していきます。
まずやるべきことは、練習するべき曲のリストアップです。具体的な方法としては「太鼓の達人ニジイロ 収録曲リスト」などと検索すると現行の収録曲の一覧がまとめられているサイトがあるので、それを印刷します。
ここで、明らかに練習する必要のない曲を消していきます。個人的には★1~★7あたりまでのテンプレ譜面は消してOK。まず誰も投げませんし、仮に投げられたとしても精度で差はつきません。練習するだけ時間の無駄です。
この時点で、収録曲のおおよそ半分以上が消えたと思います。続いてはエクセルなどで、練習するべき曲を「優先度S」「優先度A」「優先度B」「優先度C」に分類します。
優先度Sは「投げられたらヤバい」曲、優先度Cは「投げられても1発全良できる見込みが高い」曲のように、自分なりの基準を考えて分類していきましょう。
練習を進めていくうちに、例えば優先度Aの曲で1発全良できた曲は優先度Cに降格、可1桁の場合は優先度Bに降格、など定期的に分類しなおしてあげると効率的に練習ができると思います。
僕が当時練習した際には練習するべき曲が100曲ほどで、1週間ほどで3周分プレイし(300曲分=1万円です笑)成績の悪かった譜面から順に並べて練習していました。
しかし現在の収録曲数では練習期間内に全ての曲に触れることは時間的に難しい場合もあるので、ざっくり優先度を分類して苦手なものから練習していく方法がオススメです。
最後に練習期間中のタイムテーブルですが、図にすると以下の通りになります。
今までの太鼓人生でここまで太鼓を叩いた1か月はなかったと思います(笑)
さいごに
かなり力を入れて記事を書いたので非常に長ったらしくなりましたが、決勝大会までのリアルな練習の様子を余すことなく言葉にしたつもりです。
ルールの違い、仕様の違い基づいた練習の進め方は2016年の世界大会と大幅に変わってくる可能性は大いにありますのであくまで参考程度にしていただけると嬉しいです。(今回の大会は公式マイバチでのロール処理をしっかり対策する必要がありそう)
公式が開催する大規模な大会は太鼓をやっているうちに1回あるかないかの場合もありますので、参加する皆さんには是非悔いのないように全力で取り組んでほしいなと切に願っています。
勝っても負けても記憶に残りますし、大終わった後のモチベーション向上にもいいこと尽くめなのが公式大会の醍醐味です。
Minamitoriは全力で皆さんを応援しています。世界一決定戦2024、楽しみです!!!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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